皆さん、こんにちは。理学部数学系2年の赤石有咲実です。合格体験記として私の経験を書く機会をいただきました。受験を通して学んだことの一つは「周りの人の正解が自分の正解とは限らない」ということなので、これが正解だと思わず、参考程度で受け取っていただければ幸いです。
多忙な高1・高2時代
高校1,2年生のころはボランティア、習い事3つ、競技かるた部、塾、その他課外活動で忙しい毎日でした。テスト直前の土日でも一日予定が詰まっていることや、提出日前日に徹夜で課題を仕上げることが多くありました。常に睡眠不足だったので、授業中に寝てしまうことも多かったです。それでもやりたいことは諦めたくなかったので、勉強との両立に悩みながらも、納得のいく時期までやり通しました。
勉強とそれ以外のことの両立に悩む人もいるとは思いますが、私個人の意見としては、東北大に合格できなかったとしても、やりたいことをやり通してよかったと思っているだろうと思います。受験を人との競争ではなく、自分との闘いと考えるなら、早く受験勉強を始めることよりも、自分を貫き通す根性を身に着けることのほうが役に立つからです。また、様々な人と関わったことで、勉強する理由が自分なりに見つかりました。さらに、AO入試の一次試験の後、合格発表前に二次試験の面接対策を始める強いメンタルも身に着けることができました。
志望校決定について
高校入学時は中学校の教員を目指していたので、他大学の教育学部を目指していました。しかし、ボランティアで子どもと関わる中で、高校の数学の教員になりたい、また教員以外の道にも進めるようにしたいと考え、高2の春に理学部を目指すことにしました。入学後に学科の枠を争うのは嫌だったので、入学の時点で学科が分かれている大学を考えると、偏差値の高い順に、大阪大学、東北大学でした。大阪は遠すぎるので、高3の春に東北大学を受験することにしました。
健康管理に全力を注いだ高3
やっていた活動を次々に引退して、睡眠をしっかり取るようになりました。色々と試して、9時間半が丁度よい睡眠時間だということを発見します。塾に行くと睡眠を削ることになりますが、塾に行く前に入浴し、帰宅後5分でベッドに入ることで、何とか通い続けました。勉強量が全く足りず、焦りを感じていましたが、「睡眠も勉強のうち」と言い聞かせて睡眠を優先していました。また、体調管理のために、健康的な食事を取ることを意識していました。好きな物を食べられないのは辛かったのですが、十分な勉強量が確保できない私にとっては、決めたことを受験当日までやり続けたことが一番の自信になったと思います。ちなみに、私は課題が出ている間は課題で精一杯、その後も塾の復習で精一杯だったので、自分で買った参考書は「鉄壁」と「村瀬のゼロからわかる地理B」だけでした。勉強方法よりも、睡眠時間をどう抽出するか、健康のために何を食べるかを常に考えていた受験期だったと思います。
AO入試受験決定まで
高3の春にAO入試について調べました。東北大学のAO入試は学力重視であり、特に理学部数学科は、一次が数学の筆記試験のみ、二次が数学の口頭試問と志望理由書のみ(活動報告書は課されず)なので、数学より課外活動を頑張った私には向いていないと感じました。また、周りより勉強時間が取れないので、受かる可能性の低いAO入試の対策に時間を取られると、苦手な理科が国公立の二次試験に間に合わない可能性がありました。とはいえ、失敗したら他大学に進学する覚悟があることや、国公立前期試験の前に会場慣れができることから、受けない決断ができなかったので受けることにしました。受験決定後も、AO入試対策は、志望理由書、AO入試の過去問3回分、面接練習5回だけで、それ以外の時間は一般入試の対策に集中していました。AO入試を受けようか悩んでる人もいると思います。私としては、多くの先生に助けていただいたことで、応援してくれる人の存在に気づいて前向きになることができ、その後の勉強の励みになったので、たとえAO入試で合格できなかったとしても、AO入試を受けてよかったと思っているのではないかと思います。
オープンキャンパスのすすめ
上で触れたように、多忙な高1、高2を過ごした私はオープンキャンパスにあまり行っておらず、高3の夏に多くの大学のオープンキャンパスに行きました。多少勉強時間を削ることにはなりましたが、滑り止めの大学を見ると「ここでも十分楽しい大学生活は送れそうだな」という安心感と、「やはり第一志望の大学の方が良い環境だな」というモチベーションを得ることができました。模擬授業だけ、キャンパスの雰囲気を見るだけで良いので、オープンキャンパスに行くと良い息抜きになると思います。また、東北大のオープンキャンパスに来たときには実際に受験で泊まりそうなホテルに泊まりました。そこで枕が合わないことに気づいたので、余裕があったらホテルの下見もできると良いと思います。この時にAO入試の前泊のホテルを予約しました。
一次試験前日・当日の過ごし方
私の高校は遠方受験の前日は朝から公欠扱いになるのですが、先生や友達に会った方が緊張しないと考えたので、午前中は学校に行き、午後から仙台に向かいました。夜は、ホテルで数学のまとめノートを見返した後、夕食を食べに行きました。全国チェーンの和食のお店で、消化が良さそうでかつタンパク質と糖質が取れる定食を食べました。夜はいつもの枕のおかげでよく眠れた気がします。
受験当日の朝は、インスタントの味噌汁と、常温保存可能な豆腐、オートミール、魚肉ソーセージ、バナナ(すべて家から持ってきたもの)を食べました。いつもと違う物を食べるのが怖かったので、一週間前から毎日この朝食を食べていました。協力してくれた母には本当に感謝しています。
試験直前の待ち時間には、参考書…ではなく担任の先生に書いていただいたメッセージを読み返していました。試験本番に解法が思いつかなかったときに、このメッセージを思い出したら解法が思いついたので、担任の先生には感謝してもしきれません。とはいえ、過去問よりも取りかかりやすい問題だったので、平均点が高そうだと思い、おそらく落ちただろうと思っていました。
一次試験から二次試験まで
手応えは全くありませんでしたが、一次試験から合格発表まで一週間、そこから二次試験まで一週間というスケジュールだったので、合格発表前から二次試験対策を始めました。対策をしてくださった先生方には本当に感謝しています。二次試験は別室で15分問題を考えた後に、6人程の教授の前で黒板に書いて説明するというものです。数学の先生に問題を出していただき、先生の前で説明する、という練習をしました。また、どの程度配点があるかはわかりませんが、簡単な英会話の試験(状況説明されて1分で英語で対応するといったもの)もあったので、英語の先生にも面接練習をお願いしました。
そして迎えた二次試験当日。渡された問題は全くわからず、教授に手取り足取り教えていただき、なんとか2題あるうちの1題の答えを出して終わりました。一次試験以上に手応えがなく、泣きながら乗った地下鉄のエスカレーターで、上りと下りを間違えて大きな警告音を鳴らしてしまったのも今では思い出です。
最後に
受験は、ボーダーラインで考えれば他者との戦いですが、それより上の合格安全圏に入れるかで考えれば、自分との闘いだと思います。他者との比較が辛い人は、自分のことに集中するよう心がけてみることをお勧めします。また、志望校に加え、推薦入試を受けるか、部活と勉強をどの割合でやるか、塾に通うかなど、「選択」をしなければいけないことが多くあると思います。私の担任の先生が「正解の道を選ぶのではなく、選んだ道を正解にする」という言葉を教えてくださいました。色々な情報を得たうえでも迷うということは、どちらの道を選んでも正解にできるということだと思います。自分の選択に自信を持っていただきたいです。
私が高校生活で一番思い出に残っている日は、職員室に合格報告をした日です。苦しいことも多くありましたが、自分と向き合い、沢山の人に支えていただいた経験は、一生の宝物です。「受験」という青春を、全力で味わっていただけると幸いです。この記事を読んだ方が、素敵な春を迎えられますように。
