〇あいさつ

 こんにちは!勉強を頑張っている皆さんに向けて、工学部、電気情報物理工学科2年の私の大学受験について紹介いたします。

〇勉強面

 私が東北大学を志望したのは高校3年の11月になってからでした。その年の夏以前は千葉大学を目指して勉学に励んでいました。私は9月頃まで部活があったため、夏休みが始まるまでの間には十分に勉強時間を増やすことができず、成績は振るわなかったように記憶しています。そんな生活を続けていた7月頃の模試において、千葉大学への合格が危ういような判定が下りました。その際に一念発起して勉強の覚悟を決めました。

 部活を息抜きに夏以降は必死に勉強に取り組みました。私の夏休み中の目標は320時間勉強することであり、この目標に余裕をもって達成する程度には勉強をしていました。その甲斐あって、部活の引退を控えた秋口には、夏休み以前を基準に偏差値が8ほど上がっていたのを覚えています。

 元来、研究力が高く教育環境の整っている大学を志望していた私は、11月になって東北大学に志望を変更してその志を確かなものにしました。11月までは共通テストの練習に力をいれていましたが、12月からは徐々に二次試験対策の比重を増やしていきました。

 なお、11月に東北大学を志望した都合でAO入試は受けていません。

◎得意科目:物理
 私の得意科目は物理でした。高校の2年生までの間は苦手科目だったのですが、『名門の森』という参考書に出会ったことで私の物理の偏差値は大きく向上しました。物理に限った話ではありませんが、問題を多角的な視点で眺めることは得点力の向上に当たって効果的です。その観点で言えば他の参考書に手を出すというのは正解だったように思います。もし勉強をしている間に行き詰っている科目があるようでしたら、参考書を変えてみたり、勉強方法を変えてみたりすれば一気に状況は好転するかもしれません。

◎苦手科目:数学
 私の苦手科目は数学でした。原因は基礎的な部分が疎かであったことに起因する得点力の欠乏です。基礎的な部分が出来ていないと大問を全て落とすという失敗が増加してしまいます。東北大学の一般前期入試の数学には6つの大問がある傾向にありますが、その内1つの大問を白紙のままで回答してしまうと、それだけで数学の1/6の問題を落としてしまうことになります。この1/6の得点差は合格を左右しうる差であり、それだけに基礎的な部分を固めることは欠かせません。

 私は演習の問題量を増やすことによって苦手分野の克服を図りました。具体的には問題集の基本問題や、東北大学の過去問、併願校の過去問を中心に、習慣として解くことにしていました。例えば、私は毎日、起床したら朝食を食べる前に2つの問題を解くことにしていました。苦手科目の勉強は往々にして億劫になってしまうものですが、習慣化することによって然程苦痛とならず苦手科目を克服することができました。

〇生活面で意識していたこと

 この項では私の受験勉強の傍らで意識していたことを例示してみようと思います。

①生活リズムを崩さないこと
 受験生は睡眠時間を削り夜遅くまで勉強することが美徳と考えられがちですが、あまりに根を詰めすぎると体調を崩してしまいます。体調不良は勉強効率の低下に直結します。もし体調を崩さなかったとしても、人間の一日の集中力には限度があり、無暗に勉強時間を増やすのみでは効率の良い学習を継続することが難しいと私は考えています。即ち、夜遅くまで勉強することは学力の増強を達成するばかりか、却って目標不達の遠因となりえます。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という言葉の示すように、自分を追い詰めることによって状況が好転することも勿論ありますが、追い詰めすぎは厳禁です。

 対して、就寝時刻を早くして、睡眠時間を十分に確保した場合には、体調が整うばかりか、集中力が高まることに起因する学習効率の向上という恩恵を得ることができるはずです。

 さて、一般には健康的な生活の典型として「早寝早起き朝ごはん」という標語が知られています。受験生もこの文章のような健康的な生活リズムを維持することによって高い学習効率と長い勉強時間の両立を堅持することができるでしょう。

②授業をしっかりと受けること
 高校生活も3年目になってくると、興味のない授業の間に居眠りをしたり、別の科目の勉強(内職)をしたりする同級生が多数見受けられるはずです。特に、理系の高校生は現代文や古文漢文に興味が湧かず、授業を適当にやり過ごす傾向が大きいです。

 私は興味のない科目ほど真剣に授業を受けるべきだと考えています。興味のない科目を自分の力だけで勉強するというのはモチベーション維持の観点から鑑みて困難です。その点、授業というのは半ば強制的なものですから、自身のモチベーションとは関係なしに、一種の専門家である教師から有意義な教えを享受することができます。

 特に現代文、古文や漢文に関しては高校や塾の授業だけで完成させるくらいの心持ちで取り組むと、自身の勉強時間の配分も容易になります。

③高校生活を満喫すること
 受験がいよいよ迫ってくると、不登校の同級生が増えてくることだろうと思います。実際に私が高校生だった時には、同じクラスの内で4,5人ほどは登校しなくなってしまいました。遅刻したり、体調不良で早退したりする同級生が多かった様子を今でも如実に思い出すことができます。

 高校にはしっかりと登校したほうが良いと私は考えます。受験生活のストレスは非常に大きく、一人で背負いきろうとすると自分自身が潰れてしまいます。高校には自らと境遇を分かつ友人がいるはずです。そのような友人と他愛のない会話をするだけで、受験勉強によって傷ついたメンタルは容易に回復します。それだけではなく、部活や文化祭などのイベントも勉強の息抜きとしては適しています。当然のことですが、授業にもしっかりと取り組みます。

〇受験前日・当日

 私は受験前日に一人で仙台を訪れました。一人で訪れた理由は、親がホテルにいると集中が削がれるというアドバイスを高校の先生にいただいたからです。実際に一人で二次試験を受けた私の感想としては、先生のアドバイスは間違ってはいなかったように思います。その一方で、何かあった時に相談する相手が身近にいないというのは大きな不安感がありました。

 さて、私が受験前日・当日に意識していたことは大きく分けて3つあります。

①体調管理
 受験当日の体調は受験の結果に影響を及ぼします。気分が優れないまま当日を迎えてしまうと本来の実力を発揮しきれぬままに試験が終わってしまいます。会場の緊張感に呑まれて本調子でなくなってしまうことは避けられませんが、できるだけ体調は良い状態に保っておきたいものです。

 体調管理の具体例としては、前日に早く床に就くことや食事に気を遣うことなどが挙げられます。私の友人には受験前日にかつおのたたきを食べて食あたりになった者がいます。生魚などの劣化が著しい食品を口に入れるのは避けた方が無難であると感じます。

②最後の問題まで取り組むこと
 現行の共通テストのような選択式の問題とは異なり、記述式の問題では完答できなくとも途中点を貰えることがあります。問題の解法がよく分からなくとも何かを書いておけば何点か貰えるかもしれません。1点が合否を分かつ大学受験において、部分点を得るということは価値が大きいように思います。そういった理由で、白紙の回答はできるだけ作らないように心がけていました。

 模試や過去問演習においても最後の問題まで取り組むことは大切であると考えています。普段から最後の問題まで取り組むようにすることで、ペース配分のスキルが向上します。受験本番では限られた時間内でできるだけ多くの問題に取り組む必要があるため、日頃からその練習をすることが重要です。

③失敗しても諦めないこと
 私はもしも一つの科目で失敗してしまったとしても、試験の最中に諦めてしまわないように努めていました。

 こちらは私の体験談になります。私は一日目に英語と物理と化学を、二日目に数学の試験を受けることになっていました。そして一日目の午後、得意科目の物理の問題を解いている最中に私は試験会場の張り詰めたような緊張感に呑まれてしまいます。私はペンを握ったまま茫然となり、今まで勉強していたことを思い出せなくなってしまいました。焦りを感じてもペンは動くことがなく、得意科目であったはずの物理の大問3問のうち1問を白紙で提出しました。

 私は共通テストをもとにした判定も、模試の結果もA判定であり、今思えば慢心の現われであったのかもしれません。結果的にギリギリ合格していたわけではありますが、その理由は一日目の物理の失敗に諦めを感じることなく、二日目の、苦手科目の数学まで完遂したことであると思います。

 失敗してもすぐに諦めない方が良いというのは受験当日に限った話ではありません。もし受験勉強をしていて成績が振るわなかったとしても、すぐに志望校を諦める必要はないと思います。

◎併願校

・早稲田大学
・明治大学 (共通テスト利用、学部別、全学部統一)
 →3つの異なる方式の試験を全て受けて滑り止めにしました。共通テスト利用で合格することができましたが、受験慣れという観点で「学部別」、「全学部統一」の試験も決して無駄ではありませんでした。
・千葉大学 (後期)

〇最後に

 私が最も皆さんに伝えたいのは、自分を支えてくださっている方への感謝の気持ちを忘れないでいただきたいということです。ご両親、ご兄弟、ご友人などの方々は受験勉強の間に、絶えずあなたのことを支えてくれる方々です。勉強は即座に結果が現れるものではなく、軌道に乗るまでは悶々とした感情を募らせる日々が続きます。辛いことがあったとしても、あなた以上にあなたのことを心配している方々への感謝を忘れないようにしてほしいと思います。
 皆さんの合格を仙台からお祈りしております!

 どうもこんにちは。工学部機知の学部2年生、塩沢健太です。今回は私のAOⅡ期合格の受験生生活について書かせていただきました。なんともとりとめの無いものとなっておりますが、受験生活のペースメーカーとして、ほんの足しになればと思います。

○勉強面

 コロナ禍だったこともあり、高校1年生の休校期間に学習習慣を身につけることが出来ました。早めの段階で習慣を手に入れることで、その後の高校生活でも、途中から無理にペースアップ、ということも無く学習を進めることが出来ました。
 東北大学には前々から入りたいと考えていました。自分の興味のある宇宙工学について、有名な研究室があったからです。
 ただ、AOⅡ期の受験方法を決めたのは高校3年の6月頃と、かなり遅めでした。ここから11月にある入試に標準を合わせた学習をしていく必要があったので、もっと早めに年内受験について情報を集めておけば良かったな、と思いました。

○得意科目:英語、物理

英語
教材:速読英単語必修編、英単語ターゲット1900(Reading)特に英文を読めるのがおすすめ!読解力が身につきます
学習法:
 英単語に関しては、ひたすら書く!読む(見る)だけよりも、実際に手を動かしていると頭に入りやすいです!それに英作文の時にも「単語を手が覚えてくれていた!」ってことでスペルミスが減りました。
 英文は何度も読みましょう。模試の問題などを音読していくと、「ここ読み飛ばしていたな…」など、見落としていた重要ポイントが見えてきます。
物理
教材:実戦 物理重要問題集 物理基礎・物理+教科書準拠のワーク
学習法:
 これもひたすら実践あるのみです。自分の場合は、「公式に関しては頭に入っているけど解き方(使い方)が分からん…」ということが多かったです。問題集にたくさん取り組んで様々な問題に触れておきことで、「この解き方知ってる!」というように、公式の使い方が見えてくると思います。

○苦手科目:数学

数学
教材:黄チャート、4プロセス、青チャート(ほとんど使わなかった)
学習法:
 これは、何度も取り組むことが大事だと思います。ただし、がむしゃらに「何周やったぜ」で終わらせるのでは無く、自分の出来なかった分野(問題)にマークを付けて、次回優先的に取り組む、というように苦手分野を潰す意識で取り組みましょう。新しい問題集にも手を付けたくなると思いますが、まずは今あるものを完璧にしてからの方が良いと思います。さもないとどの問題集を使おうか…で余計な時間を使ってしまいます…
 どうしても「難しい問題もやらないと不安…」というのであれば、早めの時期に過去問に取り組むことをおすすめします。今までの問題集+過去問の体制で取り組んでみましょう。

○生活面

一日の生活サイクルはできるだけ固定する!
 いうまでもなく、生活習慣を固定することが出来れば、毎日決まった時間に頭が働くようになります。自分の場合も、入試の日まで続けることが出来たので、最高のコンディションで試験に臨めたと思います!

暗記系科目は「生活」として組み込む!
 部活などでヘトヘトになってしまっても、暗記系、とくに英単語などは毎日続けましょう!「歯みがき」「朝食」「着替え」と同じレベルで、生活に組み込めれば、無理なく毎日続けることが出来ます!

とりあえず進路指導室の門をたたく!
 「生活」なのかは微妙ですが、個人的には一番おすすめです。できるだけ早めの時期に行ってみると、その分だけ的確なアドバイスをもらえるようになります。「まだ志望校決まっていない」「やりたいことが分からない」のような段階でも、とりあえず相談してみることが良いと思います!

○受験前日・当日の過ごし方

・受験前日:金曜の学校が終わった直後に家族に迎えに来てもらい、そのまま新幹線で仙台まで行きました。のんびり偵察する時間など無かったので、大学までの道は予め調べておいてたすかりました…
・受験当日:自分はおなかを下しやすかったので、朝食はとにかく油物は避けるようにしました。あとは、精神統一のためにひたすら脳内で好きな音楽を流していました…

○併願校

 なし

○最後に

 不安なことも多くなると思いますが、この苦しみはいつか、必ず終わります!無理をしすぎない程度に頑張って下さい!